砂漠のジューシーメロン。

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秋田県北部。青森との県境に近い場所に、男鹿半島はある。その付け根に当たる、旧「若美」地区。

合併で、「若美」という地名がなくなって久しい。

サラサラとした砂地が続き、そこかしこにメロンのハウスやトンネル、畑が広がっている。

メロンの生まれ故郷は、中央アジア周辺の砂漠だと言われている。乾燥した気候を好み、気温も高いほうが良い。高温だが、多湿の日本の気候には、あまりフィットしない作物のひとつだろう。

旧若美地区は、「砂漠」は言いすぎだが、海岸からずっと砂地が広がっており、それらしく見える場所もある。春から夏にかけて、日本海側は、気温が上昇し、あまり雨が降らない。砂漠生まれのメロンにはもってこいの気候と土壌条件なのだ。

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旧若美地区を、りょくけんが最初に訪れたのは、かぼちゃの栽培をお願いするためだったと聞いている。乾燥した気候に、水はけの良い砂土壌は、同じウリ科であるかぼちゃの栽培にも好適だ。しかし、残念ながら実現はしなかった。その代わりに、と目をつけたのがメロンだった。

「サンデーレッド」(赤肉メロン)と「秋田美人」(緑肉メロン)がそれだ。秋田県の独自品種と言って良い。

今年は、1週間ほど遅れて、ようやく先週からサンデーレッドの出荷が始まった。

meron (2).jpg ←お尻の部分が割れている。美味しい証拠だ。

若美の農家さんたちは、いくら需要が高まっても、品質が伴っていないと、出荷してくれない。ひとつひとつ圃場を回り、糖度チェックを行って、15度以上でないと、出荷OKにしないのだ。

りょくけんが扱う多くのメロンの中でも、「サンデーレッド」は、私のお気に入りのくだもののひとつである。

この時期のメロンは、お中元の贈答用の需要が高い。そのため、とても外観が重視されるが、このサンデーレッドは、正直な話、あまり美しくない…。

ただし、味は絶品だ。

糖度こそ、緑肉の「秋田美人」に劣るものの、果肉がやわらかく、香りがあり、ジューシーで、糖度計では測れない、強い甘さがある。また、通常必要な、追熟期間がほとんど不要で、手に入れたらすぐに食べられるのも嬉しい点だ。

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栽培適期が短く、通常、6月末に始まり、10日間ほどで出荷が終了になってしまう。とても旬が短い。栽培が難しく、また外観が悪いために需要が落ち、年々、栽培する人が減っているのが現状だ。

meron (5).jpg ←数少なくなってしまったメロン農家 渡部さん。

店頭で、もしやや小ぶりで、ちょっと汚いかなあ?というメロンを見かけたら、ぜひ、見逃さず、召し上がってほしい。本年も、シーズン終了は間もなくだ。

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■若美レッドメロン 秋田県産 1玉 945円~1,260円(大きさによる)  ~7/10ごろ  その後、「レノン」という品種に切り替わる。

■秋田美人メロン 秋田県産 1玉 945円~1,260円(大きさによる) 7/11着ごろ~

■カットメロン 1P 525円

■生ハムメロン(キールンさんとのコラボ企画) 735円 西武池袋店限定 

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