すんごいぶどう。

スゴイぶどうが送られてきた。

二種類。

一粒の大きさが500円玉よりも大きく、1房の重量が1㎏オーバー。
一般的な大粒ぶどうの重さが500g前後であることを考えると、1㎏オーバーがどれだけ大きいか分かっていただけると思う。

一粒売りにして、透明化粧ケースに入れて、お値段をつけたいくらいの白ブドウ。

もう一つは、赤系のぶどう。
こちらも重量700gオーバー。
うっすらと赤く染まったとてもきれいな外観だ。

送ってくださったのは、愛媛西条市の金光さん。
一昨年前から、レインボーレッドキウイのお取引をお願いしている農家さん。
元々農協に勤めていて、退職後、新規就農。

真っ黒に日焼けして細身のイケメンだ。

キウイと柿を手始めに、昨年、夏のくだものも作りたい、とぶどうを植えた。

収穫量を追わず、一つ一つを丁寧に作り、美味しくなるように、という理念をお持ちで、まったくもって共感し、お取引をお願いした。
レインボーレッドキウイは、とても小さくなるキウイ品種だが、数量制限を行い、屋根付きの簡易ハウス内で育てることで、20度を優に超えるキウイになっている。
柿もキウイも冬の作物なので、夏も、とぶどうを作り始めたわけだ。

が、愛媛は産地ブランドではない。

海を隔てた対岸の岡山県は全国的に著名な産地ブランドだが、愛媛は、もっぱら柑橘だ。
海にほど近く、温暖で気候が安定している愛媛県は、ぶどう栽培の適地でない。

あまり知られていないかもしれないが、ぶどうは、寒暖の差がないと着色しない。
黒や赤にならないのだ。

だから、金光さんも、黒ぶどう品種は選ばなかった。
ただ、どこにもないぶどうを作りたい、と山梨にまで足を運び、苗を選んだ。
白ぶどうと赤ぶどうの有力品種。

系統を聞いて、びっくり。

いずれも現在の趨勢、シャインマスカットを親にしている。

苗が出回ったのが5~6年前だから、その時からすでに、品種改良に取り組んでいたものと思われる。
民間にそんな育種家がいることに、まずは驚いた。

金光さんが送ってくださった二種類のぶどうのうちひとつは、まだ品種登録も完了していないようだ。

今週の水曜日に金光さんから電話をいただき、ぶどうを送るので、忌憚のない意見を聞きたいとのことだった。

一言で言えば、

◎すんごいぶどう。

売りたいか売りたくないかで言えば、「ぜひ販売させてほしい」と思った。

言い放ってしまえば、食べる前から、そう思えるようなぶどうだ。

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