長野へ。

「10時までならいます。」

携帯電話にショートメールが入った。

続いて二通目。

「夕方からいます。しばらくですよね。あいたいね~」

そして三通目。

「お忙しいところ、ありがとうございます。一日、畑にいます。お待ちしています。」

10月の中旬~11月の上旬まで、台風二回、雨が毎日のように降った。
自分のスケジュールと天気予報をにらみながら、青天の日が二日間だけあるのを見つけた。
木曜日は銀座店勤務だが、金曜日は事務所の日。金曜日は発注の日だが、夜に進めて、移動を新幹線にすれば、社内でまた進められる。

決めた。

「明後日27日の金曜日、長野に行っても良い?」

事務所のスタッフさんたちに了解を得て、長野に行くことにした。
新幹線で佐久平まで行き、そこから北上。
3件のりんご農家を訪ねて、あわよくば、ずっと訪ねてみたかった中野の農園も行きたい。
新潟県の一歩手前まで行って、そこから戻って長野駅からまた新幹線に乗ろう。
16時23分の新幹線に乗れば、息子たちの迎えも間に合う。
そんな計画を立てた。


銀座店での遅番翌日、5時20分に起きて、電車に乗った。
東京駅から、上越北陸新幹線の乗り換え、佐久平駅へ。
上野、大宮、高崎、軽井沢。

あっという間に長野に入り、佐久平駅にもついてしまった。

まずいことに発注が終わってなかったので、新幹線のホームで、そのままノートパソコンに向かってエクセルを動かした。
リモートで印刷をかけて、身勝手だが、事務所のスタッフさんに、農家さんへのファックスをお願いすることにした。

「ごめんなさい、発注ファックスお願いします。」とメール。

朝8時。

ちょうどレンタカー屋さんも開いて、手続きを済ませた。

ふと空を見上げれば、見渡す限りの青い空。
ホームは肌寒かったが、日が当たっている場所は、日差しが心地よく、本当に気持ちの良い天気。
目の前には、雄大な浅間山が見えた。

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