太陽のマルシェ5/11 ④

なんの効果音かと思ったら、にこにこ笑っている長男だった。

「看板息子、参上!」

はたしてどこまで、その意味を長男が分かっているかはわからない。
でも私からのメールを見た妻に言われたのだろう、そのまま、"看板息子"と自ら名乗って登場した。

続いて、二男、三男もかけてきた。

「とーちゃん、お手伝いに来たよー」

最後に、四男を抱えた妻がやってきた。

「来たよー。お土産も持ってきたから食べて~」

朝の発言はいったいなんだったんだろう?と思いながらも、とても嬉しかった。

周りのお店も、急に人数が増えた、私どものブースに微笑んでくださった。

もう一人の社員さん苦笑い。
「社長(と同じ顔)がいっぱい居る…。」

長男は売り場と公園を往復しながらも、まあまあ手伝ってくれ、トマトの試食をお客様に薦めてくれた。
妻は、手伝う気満々だったらしく、エプロンも持参していたらしいのだが、いかんせん、四男を抱きかかえながら、かつ、大いに盛り上がってしまった、次男三男の面倒を見なくてはならず、それどころではなかった。
次男も時折、商品の受け渡しや、いらっしゃいませー、トマトがおすすめですよ~と声だししてくれた。

日差しが強くなってからは、集客にも少し陰りが見え、なかなか盛り上がりにかけてしまった感があるが、なんだかんだ言って、これまでの中での最高売り上げを記録した。
これは嬉しい。

一日を通して、ほとんどのお客様が、新規のお客様だから、良い宣伝になるし、既存の銀座店のお客様もわざわざいらしてくださったりして、これまた嬉しい。
「珍しいものを」「美味しそうなものを」と探している方も多く、それに見合う商品をご案内し、提供できれば、購入に結び付くので、なかなかやりがいがあるマルシェだ。

長男と次男は、片付けについては、手慣れたもので、空になった段ボールはつぶして廃棄し、商品をしまって台車に乗せ、再び、車へと運ぶ流れは、なかなかスムーズだった。

軽い荷物を持ってもらおうとしたら、二男は頑なに、台車を押したいと主張。
補助しながら、任せたら、きちんと運べたので、なんだか成長を感じた。
こともあろうに、他でもない、私が、そのあと、そのうちの荷物の一つを割ってしまうのだから、なんともはや、、、

車は、いったん電車で自宅に帰った妻が再び車で来てくれ、路上で待機。
荷物を運ぶ二男の姿に、妻も目を細めていた。

ここで、社員さんと別れ、銀座店に寄って、帰途に就いた。

「今日は、美味しいもの、食べに行くぞー!」
「○○寿司が良い~!」
「よっしゃ行こー!」

仕事ではあるのだけれど、そうでもない。
他の方には悪いかもしれないけれど、やっぱりそんな一日で嬉しかった。

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