取捨選択2。

10月中旬に、私が門を叩いたのは、東京商工会議所だった。
毎年、板橋区の制度だったり、所属する東商板橋支部の制度だったりを使って、中小企業診断士の先生からコンサルティングを受けている。

今期の先生は、眼光鋭い、頭脳明晰の若い方。
インターネットショッピングも詳しいし、会社の代表でもあるから、経営に明るい。

「小規模事業者持続化補助金を4回も受かっているんですか。それはすごいですね。補助金の性質上、初めての会社を優遇するために、間違いなく、毎回受かるたびに減点されているはずですから。」
「でもですね、、合格して、認めてもらうのは嬉しいことなんですが、恥ずかしい話、手元の資金が毎回なくて、苦労するんです。」
「75万円と消費税ですね。」
「消費税対策で積み立てをしているので、それを崩すことを考えています。」
「でも、あとで困りますよね。ガレージセールなんてどうですか。在庫一掃とか。」

支払いが終わっている在庫を販売して、お金に変えよう、という作戦。
なるほど、できるかもしれない。

「それで、30万円稼いで、補助事業に使って、30万円の2/3、20万円をいただく、というところで今年は押さえたらいかがですか。全額まるまる使う必要は全くないですから。」

「なるほど。でも、どこに使いましょう?」

「機械系を申請しているのなら、もう迷わず、そこを買いましょう。それから、農家さんを呼ぶのも面白いですね。もう毎月呼ぶのは難しいでしょうから、1回くらいやってみては。」
「あと実は、すごく良い牛乳に出会いまして、、、その、ラベルなどの開発費に充てたいんですが、、」
「なるほど。最初に申請していなくても、変更申請すれば、最初の目的さえずれていなければ、まず間違いなく通りますから、明日にでも電話して聞いてみてください。」

てきぱきとアドバイスが出てくる。
頭の回転が速くてうらやましい。

「あとはランディングページなんですが、、、」
「ランディングページですか。」
「?」
「ランディングページは確かに有用なんですが、財政的に余裕がないならやめたほうが良いです。」
「?」
「ランディングページだけ作っても売れないからです。そこに至るまでの広告費をネット上でやらないと、せっかくつくっても、宝の持ち腐れです。」
「リスティングとか、リターゲティングですね…。」

リスティングは、グーグルでもヤフーでも良い、検索サイトで検索すると、検索結果の上部だったり、横に、その検索ワードに関連した広告が出る仕組み、と言えば、見当がつく方が多いのでは。
例えば、ここに”トマト”を設定しておけば、りょくけんのサイトにつながるバナーが表示される。
ただ、検索ワードは、競売制になっていて、1クリック100円などでかけておくと、上位から順番に表示される。
広告主であるりょくけんには、1クリックごとに100円が請求される。
リターゲティングは、検索サイトを見ているときに、過去の履歴に応じて、広告バナーが出る。
一度、検索したワードについて、しつこく、何度も表示されて、だんだんと購買意欲が高まったり、逆に嫌になってしまったりする。
こちらも1クリック100円とかで、競売に参加する。

これが、結構、お金がかかる。

「そうです。そういう広告を打っとかないと、せっかくのランディングページも見つけてもらえないです。」

サクサクとアドバイスを受け、方針は決まった。
機械など、モノは買う。
農家さんも銀座店に呼ぶ。
牛乳の開発費を変更申請して、そこに経費を充てる。

さ、あとは実行あるのみ!

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