柑橘考察2020 ~今は分かりやすい~

今年は、みかん以降の柑橘がどうやら美味しい。
昨年、失礼ながら、ぱっとしないなあ、なんて思ってしまった青島みかんも、コクが出ていて美味しい。
印象の薄かった、紅映(べにばえ)も美味しい。
白柳ネーブルも、安定の美味しさ。
このほど、ようやく入荷したたまみも、これまた美味しい。

「どう違うの?」と言われると、言葉で説明するのは難しいけれど、この後の柑橘類たちと比較すると、そんなに難しくないことに気づく。

簡単に言うと、みかんとオレンジのかかわり方で、味や香り、食べやすさに違いが出てくる。
順番に見てみよう。

■青島みかん 静岡 浜松 渥美さん
晩生みかんの代表的な品種で、生産者の渥美さんが最も自信がある、あるいは好きな味だ、と断言する。
 JA三ケ日の主力品種で、“三ケ日みかん”と言えば、青島である。
 りょくけんが是とする内袋の薄さはないけれど、今年は特に甘さが強く、酸味がないので美味しい。
 年内に収穫した青島は貯蔵され、酸味が消費されてから出荷される。
 トロリとした果肉に仕上がっており、手にすると柔らかく張りがない印象だけれど、これが、青島みかん。

「酸味が苦手。」と言う方には、この時期、一番おすすめだ。
 ◎手で皮が剥ける
 ◎種がない
 ◎内袋はやや硬い

■たまみ 愛媛 中島 石丸さん
見た目はみかん。
 オレンジが半分入っているので、オレンジの香りがあり、風味がある。
 みかんとオレンジが程よく混ざり合っていて、とても美味しい。
 ただし!
 風味が抜けやすいので、傷まないけれど、早めに(と言っても柑橘なので2週間は大丈夫)お召し上がりいただくのがおすすめ。
 (量販店で、売れ残ったのものを食べたことがあるけれど、きわめて美味しくなく、特徴が抜けきっていた)

 ◎手で皮が剥ける
 ◎種はたまに入る
 ◎内袋は薄い

■紅映(べにばえ) 静岡 浜松 渥美さん
3/4がオレンジ系。
 マーコットという、色の濃いオレンジを見たことはないだろうか?
 1/2がマーコットなので、よく似ている。
 香りも良いし、皮の色も果肉の色も濃くて、いかにも美味しそう。
 果肉はしっかりしていて、皮もへばりついているので、包丁でくし形に切ってから食べる。
 酸味もきちんとあり、かなりオレンジに近い風味で、これまたとても美味しい。
 小玉の、食べきりサイズのオレンジ、と言った感じだ。

 ◎包丁でくし形にカット
 ◎種はたまに入る
 ◎限りなくオレンジ

■白柳ネーブルオレンジ 静岡 浜松 渥美さん

 ネーブルオレンジは、日本の気候にあっている作物だったそうで、1950年代から積極的に導入された歴史がある。
 白柳は、東海地方に導入されたワシントンネーブルから生まれた突然変異で、果皮の色は薄いが、糖度は高く、毎年、安定した美味しさを誇る。
 果肉はしっかりしていて、包丁でくし形にカットしてから食べる。
 面倒な方は、ぜひ松屋銀座のりょくけんで、カットフルーツをご購入あれ。

 ◎包丁でくし形にカット
 ◎種はほとんどない
 ◎正真正銘、オレンジ!

ぜひいろいろお試しあれ。

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