大根の葉っぱ。

「葉の付いた大根は(この店には)入らない?」

店で接客していると、横から質問を受けた。

「いやあ、まず入らないですね。」
接客しているお客様とは別の、他のお客様からの質問だったので、ややぞんざいに答えてしまったかもしれない。。。

大根の葉はとても美味しい。
そして栄養価も高い。

でも、商売として経営的観点で言えば、葉付きで納品できない100の理由がある。

語りきれないので、三つだけ挙げておくと、、、

1.日持ちしない。
 大根の葉っぱは日持ちがしない。
 美味しくて、栄養価が高いのならば、野菜としてもっと販売されて良いはずだけれど、そうはなっていない。
 それにはそれなりの理由がある。
 日持ちが悪く、すぐに緑から黄色になってしまうのだ。

2.葉が大根から栄養を奪う。
 収穫後も、葉は生長しようとする。
 そうすると、根っこである大根から、栄養分をどんどん吸っていってしまう。
 1日でも店頭に並べておけば、葉はすぐ萎れるし、2日目で黄色くなり始めるというのに、大根から栄養も吸ってしまうのだから、喜べない。

3.運賃コストが上がる。
 昨今の配送コストの値上がりで、大根やキャベツと言った大野菜を運ぶのは一筋縄ではいかない。
 葉つきのまま運べば、体積が増え、配送コストはさらに上がってしまう。
 ざっくばらんに言って、大根10本運ぶのに1200円くらいかかる。
 葉つきで運ぶと2000円を超えるか、5本に減らして1200円で運んでもらうかのどちらかだ。

このほかにもうひとつ挙げておくならば、農家の気の使い方が増えるだろう。
普通ならば、土から下にある大根にだけ、気を使えばよい。
だが葉つきにすれば、葉も気を付けなければならない。
虫がつけば、防除(=農薬散布)もしなくてはならないだろう。

そんなこんなで、葉つきの大根は、むつかしい。

春大根はやや小ぶりなので、もしかすると、最も可能性が高い時期ではあるのだけれど、、、

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