一冬越えて、甘みはひときわ。

ettoudannshaku (3).JPG

ピンネシリ山の麓の台地に広がる畑。

野菜と言うと、とかく鮮度を重視しがちだが、収穫後、しばらく貯蔵したほうが、ずっと美味しいものも、中には存在する。その過程は、西洋梨やメロン、キウイの類と似ている。

「じゃがいも」も、そのひとつだ。

じゃがいもには、楽しみ方が二つあると思う。新ものは、香りとタンニンを少し感じさせるフレッシュなほろ苦さが特徴だ。皮が薄く、果肉はやわらかめで、まるごと使われることが多い。貯蔵ものは、たっぷりと溜め込まれた澱粉質が、貯蔵の過程で、糖分に変わっていく。肉質がねっとりとして、粘りがあり、ほんのりとした甘みがある。

ettoudannshaku (4).JPG
撮影用に、廣田さん(父)が掘り出してくれた(撮影は8月の下旬)。

ettoudannshaku (2).JPG
本来であれば、葉が完全に黄色にならないと掘らない(一部黄色くなり始めている)。熟度が浅いからだ。

ettoudannshaku (5).JPG
肥料分が少ないため、きれいな丸型ではなく、ごつごつしている。

日本で最も早く収穫されるじゃがいもに「にしゆたか」という品種があるが、正直、食味は良くない。味がないのだ。

北海道の大地で、9月中旬に収穫した廣田さんのじゃがいもは、収穫直後でさえ、ごつごつとした形状で、ひび割れの入った、決してキレイな外観ではない。貯蔵させたものは、さらに古びた印象を与えるので、お世辞にもキレイとは言いがたい。

ettoudannshaku.jpg
果皮にひび割れが多数。見た目は悪いが、これが完熟の証。

だが、食べてみると、差は歴然。熟成された甘みとねっとりとした肉質は、とても美味しい。

「2月とか3月まで、自家用でおいといた『メイクイーン』なんて実に甘みがあって美味しい」とは、廣田さんの弁。りょくけんでは、3~4月の販売分を気候の涼しい北海道で(廣田さんのご自宅で…)貯蔵していただき、こちらに寄せることにした。

ettoudannshaku (1).jpg
畑を前にして廣田さん(息子)。親子で農業に情熱を注ぐ。

フライドポテトや肉じゃがなど、芋自体を楽しめる料理がオススメ。ベジデリカの「じゃがいもニョッキ」もとても美味しい。ぜひ北海道の名残を楽しんで欲しい。

■越冬男爵/越冬メイクイーン 各158円/袋(税込) 

■じゃがいもニョッキ 630円(税込)  温野菜のサラダや彩り野菜のグリルにも入っています。そのしっとりした甘みを実感してみて。

◎新じゃが「でじま」は、4月下旬ころから。こちらもお楽しみに。

コメント

人気の投稿