和のグレープフルーツ。

会社に残って考え事をしていたら、なんだか手から良い香りがした。

「?。あ。さっき食べた土佐文旦か。」一人で微笑む。

売り場では、今、柑橘類が7種類あり、とても賑やかだ。人気商品は、甘さが際立ち酸味がおとなしい「はるか」と珍しい「ブラッドオレンジ」だ。メインの場所ではなく、片隅に追いやられているが、地味に人気なのが、この土佐文旦だ。意外に思われるかもしれないが、文旦は「鮮度が命」の商品ではない。少し置いておいて、皮がしっとりとしてきた方が美味しい。そして何よりも、「香り」が引き立つ。本当にさわやかな香りで、文旦の仲間の中では皮も薄く食べやすい。実は、グレープフルーツも、文旦から派生した柑橘。外観からも想像に難くないが、同じ仲間なのだ。

生産者の池さんは、高知県の土佐清水の方。りょくけん会長の永田照喜治が土佐清水市の農業顧問をしている関係もあって、土佐清水市では、けっこういろいろなものを作っている。「私のとこはですね、足摺岬。足摺岬の付け根にありますきぃね。」私の上司は当然伺ったことがあるのだが、実は、まだ私はお会いしたことがない。電話で話したことがあるだけだ。きっとかの地も、他のりょくけん産地に違わず、良いところなんだろうなぁと想像がつく。

白いワタの部分が美味しく、酸味がさわやかな日向夏※も池さんの手のもの。たくさんの種類があって迷ってしまうが、少しずつお試しあれ。

■日向夏 3月上旬~4月中旬くらいまで ■土佐文旦 3月上旬~4月上旬くらいまで

※日向夏は一般名称になりつつあるが、高知では「小夏」、静岡では「ニューサマーオレンジ」と呼ばれる。

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