温泉水で育った豆もやし。

そういえば、もやしだって、大豆の加工食品である。

大豆を日の当たらないところで芽出しをして、そのまま軟白化してひょろっと伸ばしたものがもやしだ。
しゃきしゃきとして、歯切れの良い食感が美味しい。

多くは、タイからの輸入品である"ブラックマッペ"という豆を使う。
豆と同様、水も重要な、品質のファクターになる。

そんなところに着眼して、温泉水を使ってもやしを土耕で育てている人がいる。

青森の沖揚平の山田さんである。

私と出身が近く、ボツワナで海外青年協力隊に従事していた方で、勝手にシンパシーを感じている農家さんだ。
メインは、夏のレタスやキャベツだが、冬の作物も扱って、周年収入があるように、と豆もやしを始めた。

豆は、地元で古くから伝わる"黒千石"という黒豆。
栽培が難しく、小さいので、少し前まで全く栽培がされなかった、幻の豆だった。
山田さんが、見事、その豆を復活させた。

沖揚平周辺には、少し掘ると、温泉が出る。
湧出する場所に、豆を敷き、パイプで覆ってむろをつくる。
そこに、温泉水を流す。

水温が10度くらいなのだが、真冬は暖かく感じられ、作業性が高いそうだ。

こうしてにょきにょきと育ったもやしは30㎝以上の長さ。

ちょっと生で食べてみたが、やっぱり豆の味がして美味しい。

ご家庭では、ゆでやすい長さに切って、沸騰したお湯で5分ほど湯がき、塩を一つまみかけて、ごま油をかけるだけでも美味しい。
いわゆる"もやし"の部分も美味しいが、豆の部分がまた歯ごたえがあって美味しい。

ちょっとこだわりの"もやし"。

ぜひ一度試してほしい。

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