伝説のレモン。

道法さん
道法さんのレモンは取り扱えなくなって6~7年たつが、今もなお「あれはないの?」と聞かれる。

瀬戸内海に浮かぶ「豊島(とよしま)」という島で、道法さんのご実家がある。
本業の傍ら、無人となった実家をケアするために島に帰り、その都度、剪定などを行っていたそうだ。

道法さんが信条とする「無肥料・無農薬」のレモン。

自ら広島の果実連盟に勤めて、農家さんたちに肥料や農薬を売る立場であったのに、

肥料はやめたほうが良いのでは?少なくとも多すぎなのでは?と疑問を持ち、自分で実験を始めたのがきっかけだったという。

福岡 正信さんの著書も影響にあったと聞いている。

肥料は、畑を肥えさせるが、同時に虫も呼ぶ。虫害を防ぐために農薬を使用する。
悪循環ではないのか?と思ったそうだ。

肥料と農薬をやめた直後は潰瘍(かいよう)病という果皮にかさぶたのような跡がつくことが多発した。
レモンはもともと、この病気にかかりやすく、想定内の出来事だった。

ところが、2年、3年と経つうちに潰瘍の被害は少なくなり、無農薬でもきれいな果皮のレモンができるようになった。
もちろん、豊島がレモン栽培に向いていたということもあるし、周りに農家もないので、野菜たちの病気を持ち込まない環境だったこともあるだろう。

傷がなくとも凸凹しており、すごい外観のレモンだったが、お客様がつき、とても人気だった。
また、国産レモンの泣き所である7~8月に収穫ができるたことも、好条件だった。
皮も苦みがなく、美味しく食べられるレモンだった。

草刈りが大変で、それを抑えるためにアボカドを植え、抑草に役立った。
これがまた美味しく、とても優秀な副産物になった。

ところが。

強い強い台風が7年前に瀬戸内海を襲い、潮風が入りすぎて、塩害を受けてしまった。
これにより、レモン、アボカドは全滅。
その年の収穫量はほぼゼロだった。

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