さつまいも考察7 ~上妻(こうづま)スペシャル~

「紫芋と安納芋を交配して、私がつくったのぉ!社長!」


種子島の上妻さんは気安い方だ。

すぐに懐に飛び込んで来てくださる、というか。

りょくけん松屋銀座店を訪問してくださったときの上妻さん。

私とは安納芋というさつまいもだけのお付き合いだけかもしれない。

それでも、なんだかいつも、まず電話の第一声で、私と会社の健康を気にしてくださる。


もともと別の会社を通してお取引が始まったご縁。

その会社が、たけのこの偽装を訴えられ、会社の継続を断念、ご縁がいったん途切れた。


その間、助けてくださっていた種子島のもう一人の農家さんは、埼玉ご出身のサーファー。

それも、いろいろなご縁だった。


安納芋の時期が来るたび、その農家さんの事も思い出す。


ちょっと藤岡弘。さんに似た風貌で、種子島の大自然がとても似合う方だった。

奥様も、おきれいな方で、当時、会社に所属していた弊社男性社員の間で話題になったっけ。

お父様も優秀な方で、私も経営のアドバイスを何度かいただいた。


お元気かな。


そちらのご縁が切れた際、再び、都合よくお取引を再開してくださったのが上妻さんだった。

今度は他の会社は通さず、直接のお取引。


そんな上妻さんが、ご自身で交配して育種した品種が、”上妻スペシャル”(弊社で勝手に呼んでいる…)。


「紫芋と交雑したのに、果肉は紫じゃないんですね!?」

「社長! 紫色が入ると、甘くなくなるの! 交雑してできた中で、紫色のもあったけれど、それは美味しくない。」


さつまいもは、種イモと称して、さつまいもの一部をカットして、芽出しして植えると、増える。

種から増やした場合、交雑している可能性があり、違う性質を持ってしまうが、種イモから作れば、芋の性質は受け継がれる。


というか、コピー、あるいはクローンなので、同質のものができ、あとは周りの環境に依存する。


そうして何回か栽培し、性質の同質性を確認することで、一つの品種が出来上がるわけだ。


種子島では、昔から、そうやって優れた自家品種を作り上げ、継承してきた。


上妻スペシャルは、安納芋の甘さと、紫芋のホクホク肉質を併せ持つバランス型のさつまいもだ。


肉質が固めな安納芋、というか。


さつまいもマニアの方。

ぜひご賞味あれ。


■さつまいも(上妻スペシャル) 鹿児島県種子島産 約400g 518円(税込)~

https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/36322.html


ラインナップが増えてきた。

そろそろ、”食べ比べセット”みたいなものもご用意するべきか…。

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