6色のトマト。

翡翠(ひすい) 真ん中上から時計回りで 未熟→やや熟→適正→やや過熟
「前回来た時に、5色のミディトマトと5色のミニトマトの品種を作って、確立させるっておっしゃっていたような?」
「5色じゃなくて6色。改良に着手していたころなら、だいぶ前ですね。」
「はい、だいぶご無沙汰してしまいまして…。」
「それと、一応大玉と色のあるミニトマトを掛け合わせたので、ミディトマトです。農薬の問題もあってミニトマトは作っていない。水をあまり与えないで作るので、ミニサイズですけど。」

大玉トマト&ミディトマト群とミニトマトは、農薬のカテゴリーが違う。
大玉トマト&ミディトマトに使用登録があっても、ミニトマトには使用が認められていない農薬もあるのだ。
鈴木さんのハウスは9つの棟がくっついたハウスである。

隣り合った畝に大玉とミニトマトが並んで植えられていると、農薬を使い分けなくてはいけないが、ほぼそれは不可能である。
翡翠(ひすい)
「これが翡翠(ひすい)ですね。」
緑色のミディトマト。
「これと赤い”紅(くれない)真珠”が、我が家で一番最初にできたカラフルトマトですね。」
紅真珠(くれないしんじゅ)
緑からやや黄色っぽくなっていくと完熟。
これで、甘みがあるから不思議だ。
「これは、だいたい三つくらいの基準で収穫しています。」
収穫された翡翠にさあ~っと目を通して、3玉を取り出した。
「これが、りょくけんさんに送る”完熟”のレベル。これがその手前。この緑が濃いのが、何が良いのか?って思うんだけれど、市場で求められる色。食べてみます?」
「食べたい!」

完熟の翡翠は、納得の味。固さがあるが、しっかりと甘みがある。美味しい。
手前の翡翠は、まあまあか。
緑の翡翠は、鈴木さんのご指摘の通り、しっかりとアミノ酸に代謝する前の渋みというかエグミ、酸味の類が強く、美味しいとは思えない刺激がある。

「これは市場=レストランさん向けでもあって、サラダの彩りだったり、加熱したり、てんぷらにする需要があるようです。」
白真珠(しろしんじゅ)
そして”黄真珠”と”白真珠”。
黄色と白のトマトは、同系統らしく、黄色寄りの木と、白寄りの木を選抜して増やしていったのだそう。
白も意外に美味しい。
黄真珠
黄色は実がしっかりしていて、他の日本の割れやすい黄色トマトよりも、やはりレストランさんに重用される。
皮をむく”湯剥き性”が良いのだとか。
黄金真珠(こがねしんじゅ)
次の畝は、「黄金(おうごん)真珠と呼んでます。これは大玉の品種で”パーシモン”というトマトを親にしています。色がきれいで、大玉。そして固い。」
こちらは本当にきれいなオレンジ色。
果肉がしっかりしているが、食味は他のものに比べると今一歩か。
黒真珠(くろしんじゅ)
「これが、”黒真珠”。紫色とか茶色とか、黒とか言いますね。うちでは”黒”と呼んでいます。食べてみてください。」
これがなかなか独特。
うまみがあるのだ。
「独特のうまみがあるでしょ?」
色の成分はアントシアニン。これが濃かったり、赤色と合わさることで、黒っぽい色になる。
表現する人によって、「トスカーナバイオレット」の紫だったり、「ショコラ」という名前になったりしている。

計六色の”ミディトマト”。

商品担当としては、とても面白い。

さらに2系統、3品種。

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