北海道北部をひた走る。

旭川空港で車を借り、8時48分には空港近辺を出発した。
札幌周辺であれば千歳、北の玄関口を旭川空港、と大方認識しているのだが、意外と旭川空港は北部とは言い難いところがあり、むしろ真ん中に近い。

向かう先は、天塩(てしお)。
"最北"の稚内(わっかない)地域まであと1時間、という場所。
旭川空港から天塩まで196kmある。
カーナビにセットすると、13時38分着、と検索された。
ほぼ5時間くらいかかることになっていたが、事前に、Googleマップなどで調べておいたところ、3時間と15分の道のりらしい。

北海道の人は、100km離れている場所を、「じゃあ、一時間くらいで行けるね。」と平然と答える。

“時速”という考え方がある。
1時間あたりにどのくらいの距離を走れるのか、という速度の指標。
日本では標準的な考え方。

100kmを1時間で計算すると、時速100km/hである。

市街地の道路の制限速度は、通常時速40km/hくらいであり、高速道路だって、70~80km/hが制限速度だから、北海道人の常識は何かが間違っている。

だが、それでも。
北海道では、それが常識であることに、凡そ私は賛同する。

したがって、目の前でカーナビが示した約5時間かかる、という目安には大いに困惑した。

「うーん、3時間半くらいかな。」

空港のある東神楽(ひがしかぐら)の市街地を抜け、旭川を抜けて、まず目指すのは留萌の辺り。
ここで海に当たって、今度は北上する。
海岸線沿いの道路をまっすぐ。

うわ~きれいだなあ、もう紅葉も始まっているなあ~と思ってみていた風景も、だんだんと見慣れていってしまう。
東京は曇りだったけれど、留萌のあたりから、ずっと気持ちの良い天気だった。

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