きりりとした香り。ルーコラ、バジル、タイムにディル。

「りょくけんさんでハーブは取り扱わないんですか?」

よくお店にいらっしゃるお客様に、そう尋ねられた。

原生地の環境に近づけることで、野菜本来の力や味を取り戻す。

これがりょくけんの基本的な考え方。

だから、トマトは原生地アンデスの環境にならって、水や肥料を極力与えないように育てる。

実は、これはハーブにも当てはまる。
例えばバジル。

故 永田照喜治は、ハーブ栽培を得意としていた。
いつも庭先には、きれいにバジルが育てられていた。

水や肥料を与えないことで、植物は「死んでしまうかも。」と錯覚する。
そうすると、子孫を残そうとする。
だから果実に栄養が行く。種の周りに栄養を運ぶのだ。
草木の場合、香りを発する。
自分の存在を知らしめて、誰かに(自然界では鳥など)食べてもらって、運んでもらい、糞尿とともにどこかに落ちて種の範囲を広くしようとする。

要は、水や肥料を与えないことで、
◎ハーブは香りが強く、味も良くなる。

ルーコラの畑
お客様に、冒頭のお声をかけられて、そう言ったことを一気に思い出した。
私がりょくけんに入社して一番最初に開拓した野菜がハーブのひとつ「ルーコラ」だったことも。
りょくけんの得意分野なのに、そういえばしばらく扱っていない。

久しぶりに浜松の鈴木さんに連絡を入れてみよう、と思った。

浜松の鈴木さん(実は浜松には鈴木姓は非常に多いのだが。
ずいぶん久しぶりになってしまったが、鈴木さんは快く受けれてくださり、今日、松屋銀座に無事にハーブ類が入荷した。

ルーコラとバジル、タイム、ディルをまず入れてみた。

ルーコラは、鈴木さんと当時相談して、若い株を早どりした状態のもの。
ルーコラは、大きくすると、かなり辛みが強くなる。
そうならないように手前で収穫したものを、ぜひ銀座でも販売してみてほしいという話になったのだ。

バジルは、相変わらず、キリリとした香り。
タイムが思いのほか良い。
食欲を増す香り。

早くどなたか興味を示してくださらないかなあと、今日は店頭に立ったが、いまいちだった。
定期的に入れて、少しずつ定着すると嬉しいな、と思うことにした。
これからが楽しみだ。
ルーコラ

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