ホクホク甘い。



ソラマメの花

ソラマメが美味しい。

昨年は予想だにしない降雪のため、全滅してしまい、その後、まったく取り扱いができなかった。
指宿（いぶすき）は、砂風呂で有名な観光地でもあり、鹿児島県の南端の一つにあたる。
大隅半島の先端。
一年を通じて温暖で、活火山である開聞岳（かいもんだけ）があるので地温が高く他の産地よりも早く栽培ができる。

観光地だけあって、ヤシの木が整備されていて海岸線がとてもきれい。
訪れてみて驚いたのは排水溝から湯気がもくもくと立ち上がっていたこと。
温泉が豊かで、各家庭に温泉が引かれているのだとか。

そんな土地柄なので、雪には、準備していない。
ところが2016年は降ってしまった。
寒さに弱いソラマメは、まったくとれずに終わってしまった。

湯ノ口さん

生産者さんは湯ノ口さん。
とてもハンサムで、色黒の肌に、大きな目。
しまった体つきなので、ちょっと農家さんには見えない。

でも農業も法人化し、奥さんと立派に経営している。
農業の他、グリーンツーリズムにも力を入れており、こどもたちを受け入れて指宿のそこかしこも案内するのだとか。
昨年は、ソラマメについて、ほぼ収入がなかったようなものだったので、
「ほんとになきそうっす。」
とおっしゃっていた。

今年は、美味しい。
◎とても美味しい。

ホクホクとした食感もよく、甘みも強い。

よく鮮度が大事といわれるが、おそらくは収穫してから3時間くらいが最も甘みが落ちる。
それからの甘さはほとんど変わらないと思う。

実際に、何日か経ったものふかして食べても、予想外に美味しい。

焼きソラマメは最高だ。

恥ずかしながら、この業界に入るまで、ソラマメはあまり食べたことがなかった。
家にはソラマメを食べる風習がなかった。
今の家ではよく食べている。
子どもたちも、豆野菜は大好きだ。
絵本の影響もあるかもしれない。

良質な栄養を、ぜひこの春の旬に味わいたい。