スチレンペーパー。

トマトなど柔らかいものを販売するときに、包む資材。
発泡スチロール製の薄いシートで、最初のメーカーさんがそう呼んでいたので、りょくけんでは、"スチレンペーパー"と呼んでいる。

元々、精密機械などを包むための資材だそうで、青果業界ではあまり使われない。
そういえば、見たことがない。

りょくけんでは、通販の配送用の梱包にも、店頭でもトマトがつぶれないように、と頻繁に使用している。
他のお店では、緩衝材としては新聞紙や古紙を使う。

使うようになったのは、実SKIP松屋銀座店がきっかけ。
バナナを販売していたところ、持ち帰りの際につぶれてしまった、とお客様から指摘を受け、そのお客様が、「こういうもので包むようにすれば良いのよ。」と”スチレンペーパー”を持ってきてくださったのが契機だった。
店の担当者から、本部に持ち上がり、当時の商品部の資材担当だった人が探した。
実は、既製品はなく、大きなシートから使いやすい寸法にカットし、導入された。

当時のSKIPの社長が、後から全体会議で言ったことには、このお客様、ユニクロの柳井会長の奥様だったとか。

今にして思えば、多少の”鶴の一声”的なところがあったのかもしれない。
駆け出しのSKIPを応援しようと、奥様はよく松屋銀座店にいらしていたらしい。

りょくけん松屋銀座店を立ち上げる時には、迷わず私も浜松の資材屋さんに相談し、作成してもらった。
その時の名称が”スチレンペーパー”だった。

手で適当な大きさにカットできるし、クッション性だけでなく、保温性もあり、葉野菜などの鮮度保持にも役に立っている。
東京で会社を独立させた後、資材屋さんが何度か変わりもしたが、今も、スチレンペーパーは変わらずお願いしている。

環境問題、来年4月からのビニール製のレジ袋有料化もあるし、最近では「それは要らない」とおっしゃるお客様も。

以前は遠方から松屋銀座店にご来店のお客様も多く、そういった努力が必要だったが、晴海や築地の開発も進み、ご近所のお客様が確実に増えており、今後はどうなるか。

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