シナノリップ。ぱりっとした夏りんご。

シナノリップ。
昨年2018年に登録されたばかりの画期的な夏りんごだ。
フジ系統の千秋(せんしゅう)と紅玉系で着色の早いシナノレッドの掛け合わせ。
2003年には交配ができ、そこから10数年を費やして、性質の固定などを行い、品種登録にこぎつけたことになる。

夏りんごには、ほかに“恋空”と”夏明かり”があるが、どちらのりんごも酸っぱい系。
さわやかな酸味のりんごだったが、シナノリップは甘いりんごなのだ。

夏の暑い時期のりんごは、着色が進まない。
これは致し方ないことで、寒さに当たることで、赤く着色するからだ。

恋空や夏明かり、そしてこのシナノリップも夏の暑い盛りでも着色が進むのが特異な点だ。

もう一つは歯ごたえ。
パリッとした食感で、フジに似た触感を楽しめるため、農家や市場関係者からとてもとても期待されている。

りょくけんでも昨年から取り扱いを開始。
たしかに、食感が良い。
日持ちはあまり良くなかった。
食感は、あまり持たない印象。
8月末につがるが始まったら、取り扱いには慎重になると思う。

しかし、登録されたばかりの品種が、同年に出荷が開始するのが驚きだ。

これには二つの理由がある。

ひとつには長野県が県を挙げて登録前から、3年ほど前から有力な農家に苗木を配布していたのだ。
若手のりんご農家のホープ、成田さんもその一人。
昨年が初生りで、今年あるいは来年から本格的に始まる。

もうひとつの理由は、新わい化栽培という技術が浸透したためだ。
画期的な技術で、2年目の幼木からも果実が採れるという技術。
一本仕立てにして、メインの木から直接ある新枝に果実を生らせる。

幼木であっても実を生らすことができたから、長野県の試験場でも、実際の果実を見て、品種登録を進めることができたのだろう。

ちなみに、申請時はリンゴ長果25という品種名だった。
愛称を募集し、シナノリップになった。

今が食べごろかもしれない。
ぜひお試しあれ。

■シナノリップ 長野県 約1㎏(3玉前後) 1296円(税込)~
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/42815.html

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