国際ビル、解体。

 「閉店か。まあ、難しい時期だものな。」


「ん?ここも閉店?流行っているように見えたけれど…。」


経営者として、他店の閉店は気になるものだ。

なぜダメだったのか。

原因が何なのか、無意識に考えている。


朝、通勤に通り抜けさせてもらっている皇居前の大きなビル内の事。

昨年末から、退店していくテナントが多かった。

一つや二つではない。


おかしいなと思ったら、3/31でビル自体が閉じ、解体、建物を新しくするそうだ。

完成は2030年。


単純な土地の面積から考えたって、とてつもない投資になる。

入居していた会社やテナントに、出て行ってもらうのも、ただではなかっただろうに。


周囲のビルに比べると、もっと高さが出せて、より大きな床面積を得て、収益を得られる、ということか。



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決算の準備や、助成金申請の準備、月初だから卸先の請求書などを用意していたら、会社を出るのが遅くなった。

終電から2番目の電車に乗り換えようと、地下鉄日比谷駅を降り、東京駅に徒歩で向かうと、

いつもの通勤路であったビルは、シャットダウン。


真新しい鉄の仕切りに、扉はしっかりと塞がれ、ホルマリンか、化学的な臭いを放っていた。


「やべ、ここ通れないんだっけ。」


地下通路から地上に出る出口はいくつもある認識だったけれど、23時を過ぎると、そのほとんどが閉鎖されており、

もう一つの通勤路だった国際フォーラムの出入り口も一切通れず、JR有楽町駅前の交番近くの出口まで歩く羽目になった。

これまでならば、7分の乗り換え時間が目標だったところ、20分ほどかかってしまった。

新しいルートを開発せねば。


4月。


色々新しいことが始まる。

慣れねば。

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