国産ブラッドオレンジが増えてきている。

「国産なの!?」

店頭で、ブラッドオレンジを販売していると、そんなお声を頂戴する。
2000年代初頭から、ブラッドオレンジは、日本に導入され、すでに20年近い栽培の歴史がある。

みかん産地のメッカである、愛媛県。
みかんの高温障害が年々ひどくなっており、温暖化の影響をひしひしと感じていた。

ならば、と温暖化を逆手にとり、日本よりも気温の高い地域で栽培されているものを導入しようと試みたのが始まりである。

イタリアのシチリア島を訪ね、ブラッドオレンジの穂木を譲ってもらい、栽培を開始。
年々、栽培面積が増えている。

果肉の赤い、ブラッドオレンジにはいくつか品種があるが、主に3種類存在する。

・サンギネッロ(黒い血の意味) …日本には、ほとんど入ってきていない。
・モロ …果肉の赤みが強いが、食味が劣るとされ、まだあまり栽培は増えていない。
・タロッコ …果肉に赤みが差し、食味はもっとも優れている。栽培面積も一番多い。

日本で作られているのは、主にタロッコ。
オレンジ色の果肉に赤みが差す品種で、中には全く赤くならないものもある。
食味が最も良い。
日本では積算温度が不足するため、3月中旬まで樹上完熟が可能。
このため、減酸が進み、糖度が高くなる。

りょくけんで販売する、愛媛真穴の矢野さんが作るタロッコは、この典型で、糖度が高く美味しい。

最近増えてきているのがモロ。
どす黒い赤の果肉で、アントシアニンが多い。
私が以前食べたものは、文字通り、血の味がして、あまり美味しいと思わなかったのだが、最近では、生果でも美味しいものができてきた。
歳月は、いろいろなものを進歩させる。
だいぶ赤が濃い。実は…。

良いものがあれば、また扱ってみたい。

■ブラッドオレンジ(タロッコ) 約1㎏~ 2160円
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/40756.html

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