新メニューの足音。

「少し新しい味の商品も一品入れてみようかと思って。」

売り場で働いていた私に、厨房長が言った。

「はちみつに、マスタードかあ…。はちみつは手に入ると思うけれど、マスタードがなあ…。」

りょくけんのベジデリカは、無添加を約束している。
自分たちではもちろん使わないし、使用している調味料についても食品添加物を使っていないものを厳選している。

意外に思われるかもしれないが、添加物の入っていない調味料はなかなかない。
特に、外食や中食で使われている業務用のものには、入っている。

マスタードでいうと、亜硫酸塩など酸化防止剤が使われる。
酸味料も入っているものもあるからびっくりする。
要は、あのマスタードのもつ独特の酸味を、酸味料が表現してくれるから、原料の味なんて、なんでもよくなるのだ。

気づくと、塩と酢の調味が多くなっている、りょくけんの野菜惣菜。
同じ調味でも、それぞれ味は変わってくるし、それは、野菜の味を生かしている、という点で、是、なのだが、たまには違うものもあって良い。

そんな意図で、ハニーマスタード味を試みた。
ところが、はちみつが、意外にパッとしない。
作りたては美味しいのだけれど、時間の経過で味が飛ぶ。
黒砂糖も試したが、これまたパッとしない。

結局、甘みなし、塩オンリーの試作品が一番メリハリがあって、美味しかった。

何日かして、有機のマスタードを手に入れ、再度、試作。

"有機だから美味しい"という盲目的なことは絶対にないのだけれど、このマスタード、かなり美味しい。
マクロビオティックの業界では、よく知られた、オーサワジャパンというところで扱っているフランス産の有機マスタード。

マスタードの酸味、やわらかい辛味がポンと出た後、素材の味が味わえて、とてもよい感じ。

野菜の主役は、かぼちゃとブロッコリーになりそう。

しっとりしたかぼちゃの食感と、やわらかめのブロッコリーの食感が、とてもよくマッチしていた。
少し食感にアクセントを加えるため、昨年見つけた和寒のかぼちゃの種を入れても美味しそうだ。

もう少し、改良した後、デリカにデビューする予定だ。

乞うご期待!

コメント

人気の投稿