アスパラガスの話。

アスパラガスの旬は短い。
春の2か月くらいが、本来の旬である。

収穫のサイクルを言うと、3年目からようやく収穫可能な太さになる。

種を播き、芽が出て、茎となり、葉ができ、実(=種)がなり、枯れる。
枯れても、根から下は生きていて、春になると、再び芽が出て、茎になって葉となって、枯れる。
また、春になり、芽が出てくる。
この、3年目からの芽を収穫したのが、アスパラガスだ。
いわば、秋に枯れるまで、葉で精一杯光合成して株にため込んだ栄養分が春の芽を息吹かせる。
だから、アスパラガスが収穫される2か月の間は、アスパラガス的には栄養消費だけ。
栄養分は一切、光合成されない。
ほぼほぼ芽吹きに使われて、芽を出せば収穫されてしまい、光合成ができる葉にまで生長させないからだ。
周りに葉も何もない。

必然的に、最初に出てくるアスパラガスが一番おいしい。
だんだんと味は落ちていき、筋がはり固くもなる。

2か月が過ぎると、アスパラガスの芽吹きにも限界が来るので、収穫をやめて、茎にし、葉をなすようにする。
再び光合成を開始し、根にため込む。

これが通常のアスパラガスのサイクルである。

ところが、数年前から、このサイクルを覆す栽培方法が生まれた。

それが、立茎栽培である。

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