猛暑。

先週の日曜日のこと。
長男の小学校に寄って、鉢植えのトマトをピックアップした。
夏休みに向けて、自宅で面倒を見なくてはならないからだ。

翌朝。

「(日のあたる)ベランダと、(日陰が多い)玄関ポーチと、どっちが良いかな?」

と、出掛けに妻が聞くので、「ベランダかな。」と答えた。

そのまた翌朝。
思い直して、

「やっぱりトマト、玄関のほうに移動してきたほうが良いよ。」

あまりの暑さと日射量だったからだ。

ところが。
そのまた翌朝。

「これはダメだな。」という声がベランダから聞こえる。

最後のトマトは前日に収穫したものの、木は枯れてしまった。

「こういう小さい鉢植えだとダメなんだよな。」

私の父の声だ。

たまたま泊まりに来ていた。

寝ぼけ眼だったが、少しショックだった。
前日に収穫したミニトマト。皮がしっかりとして甘酸っぱい。

曲がりなりにも、私の生業はトマト。
それにもかかわらず、大事な長男のトマトを、私のアドバイスで枯らしてしまった。

「移動しなかったのか、、、」

もはや、「移動したほうが良い」と言った記憶すら曖昧。

いや、かなりショック。

それから数日と経たずに、長男は終業式を迎えた。

夜、帰宅して、机の上にある通知表を見ながら、夏休みの宿題のお知らせに目が行った。

なにやら手書きで横線が引いてある。
目を凝らして読むと、

「トマトの木の変化、トマトの実の様子を観察しましょう。」

「・・・。」


翌朝、妻から、意外な言葉が口をついた。

「この三日間で、みんな枯らしちゃったんだって。」

「だから宿題がなくなったらしいよ。せっかく先生、宿題の内容を一生懸命書いてくれたのにね。」

少し気が楽になったような、なってないないような。

とにもかくにも、猛暑だ。

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