日本は世界で一番美味しい野菜くだものを食べてる国、って言われたい。
りょくけんは、故 永田照喜治さんとその次男の次郎さんが作った会社です。
私、大森は2004年の6月に入社した、どちらかと言うと新参者です。
新卒としてユニクロを運営するファーストリテイリングと言う会社に入り、様々なものを学び、小売業と言うもの、店長と言う経営者の経験をさせてもらった分、当時、卸売りが中心だったりょくけんの中ではかなり異種な人だったかもしれません。
ユニクロの柳井さんは、衣食住をビジネスにしたいと考えていました。
フリースで一つのブレイクスルーを経験した後で、不良在庫もある程度片付き、次のステージを描いていたのだと思います。
衣は、今のユニクロブランドを。
住は、欧米のIKEAや、現在のニトリのようなブランドをやってみたいと思っていたようです。
そして、食にも、ユニクロのビジネスモデルを当てはめることができると考えていました。
米や麦を、日本ではなく、中国やアメリカで大量生産し、日本に持ち込んで、安価に販売する。
そういったことを考えていたようです。
しかし、2001年に発表された内容は、それとは異なるものでした。
永田農法を標榜するりょくけんと提携し、美味しい野菜くだものを主に国内で作り、流通させる新ブランドを立ち上げる、と。
以前から、永田農法の事を知っていた私は心躍りました。
ユニクロでは2年しか業務を経験していませんでしたが、社内公募に応募し、拾ってもらいました。
その時、面接していただいた方が、現GU社長の柚木(ゆのき)さん、当時、FRフーズの社長でした。
FRフーズは、ファーストリテイリングの頭文字をとっていることからも分かる通り、ファーストリテイリングの100%子会社でした。
SKIPという屋号で、その後都内近郊に6店舗、通販は最大で2万名の会員を持つ企業でした。
柚木社長は、確か伊藤忠商事に勤めていたバリバリのエリートでしたが、ご実家が八百屋さんだったそうで、そんな縁を柳井さんが認めて、社内ベンチャーとしてFRフーズを立ち上げたようです。
私が加入後1年でFRフーズは解散の憂き目にあうのですが、加入当初からも、少しうまくいっていない様子を垣間見ました。
増えない会員数、利益の出せない店舗、膨大な契約数量、野菜の知識の不足、人件費…。
柚木さんは、社内に野菜の専門家がいないために、りょくけんにそれを求め、MDや販促関係をほぼ日刊イトイ新聞で有名な、糸井事務所に依頼し、提携していました。
が、野菜と言う単価の低い商材に対して、それらの施策は少しお金を使い過ぎていたのかもしれません(当時の会計の部長さんもおっしゃってました)。
当時、同じようにベンチャー企業として生まれたオイシックスさんはそのあたりのことをよく心得ていたかもしれません。
今では、一番の大手である大地宅配、そこから派生していたらでぃっしゅぼーやもほぼ傘下におさめるような形で成功を収めています。
でも、現在GUでご活躍されているご様子を、新聞記事やテレビなどで拝見する度に、柚木さんの当時の言葉を思い出します。
「世界で一番おいしい野菜くだものを食べている国は、日本だ、って言われるように、僕はしたい。」
2020年は、ほぼ1年通して鎖国でしたが、日本の農産物が途切れることはありませんでした。
日本の農業は、国内の需要を十分に満たすことができます。
鎖国前は、世界中の方が日本を訪れ、その野菜くだもの美味しさと豊かさを認めつつありました。
「この野菜くだものたちは、全部日本産なのか?」と驚嘆する顔をいくつも見ました。
他の国々では食料をほぼ100%国外に頼るような国も多いのです。
2021年、いろいろな問題もありますが、それを乗り越え、良い年にしたいと思います。
そして、日本が、世界で一番美味しい野菜くだものを食べている国、と言われるようになるため、私たち、りょくけんは頑張っていきたいと思います。
株式会社りょくけん東京
代表取締役 大森 正樹
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